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『素晴らしき日々~不連続存在』(ケロQ)

[ 2011/11/03 ]
2010年に発売された18禁ゲーム

叙述トリックや哲学、心理学、文学の多彩な引用が散りばめられた実存探求ストーリー。

電波やいじめ、猟奇シーンの描写がわりと濃密に描かれている前半はかなりしんどくてイライラさせられたし、読むのがかなり苦痛だった。
始める前から人によっては好き嫌いが分かれる、というのは聞いていたけど、どうやら私は嫌いなほうなのだな、と思いつつ読み進めた。

とっつきやすさという意味ではかなり損している作品だと思う。
全六章構成になっているのだが、一章は電波、二章は電波プラスいじめ、三章はいじめが主で、それらの描写のねちっこさは本当にすくわれないし、鬱にさせてくれる。
ただ、ストーリーや設定に関する背景がわかってくるにつれて、無視できないテーマ性が潜んでいるな、という予感が感じられたので、それがひっかかって話を読み進めることができた。
四章以降はそれまでの鬱屈を晴らすように、様々な謎が解き明かされていく。
その過程は実に素晴らしかった。

作中で語られる認識論や哲学論考、文芸批評はそれほど新規なものでないし、ガジェットであるなあ、という評価以上のものはなかったのだけれども、作中の「しかけ」が実に巧妙で、全体通しての主人公の設定の奇抜さや、それを可能たらしめた描写の妙にひたすらうならされた。

さらに、読後感の特殊さがこの作品の評価を分けている要因にもなっていると思う。
エンディングで語られる会話と、作品全体の設定やストーリーの辻褄を合わせようとすると、これは陳腐なものになってしまうのではないか、という懸念が残る。
いくつかの要素を抜きにして考えれば全ての辻褄をあわせられるのに、そうしなかったのは作り手の意図的なしかけなんだと思うけど、個人的にはなしかな、と思った。


電波を扱った作品という意味では大槻ケンヂの『新興宗教オモイデ教』という先行傑作があって、かの作品は後に『雫』という、これまた電波を扱った18禁ゲームでモチーフにされたことがあった。
『ドグラマグラ』もそうだけど、独特の眩暈感は、電波作品ならではと言っていいと思う。
どれもとっつきにくいけど、考えてみれば、テーマ性と「電波」を両立させた作品てそれほど世に存在しないような気がする。
あまりたくさん読みたい類のジャンルではないけど、クリア後は、脳みそを揺さぶられるような余韻がずっと残るようで、素晴らしかった。





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[ 2011/11/03 ] ゲーム | TB(0) | CM(-)

『Steins:Gate(シュタインズゲート)』(5pb&ニトロプラス)

[ 2010/11/10 ]

昨年、X-BOX360で発売されるや、その方面で大絶賛されたタイムトラベルを扱ったノベルゲーム。
今年になってWindows版が発売されたので、手をつけた。

この手のノベルゲームの中ではシステム回りが厄介で、フラグ管理がかなりめんどくさく、強制終了などのバグもあって、とても快適なプレイ環境とは言えなかったが、それをのぞけば素晴らしい作品だった。

傑作とされているノベルゲームは18禁ものに限らず、SFを扱った作品、それもタイムリープ(記憶のみ時間をさかのぼって、過去をやり直すこと)を扱った作品に多く集中している。
『CROSS†CHANNEL』、『EVER17』、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』、『マブラヴ オルタネイティヴ』などが、一応、SF的な設定でタイムリープをする作品だが、その他のふしぎな力でタイム・リープする作品を含めれば、その数はぐっと増える。
何度もストーリーを周回する、というノベルゲームの特色に合致しているからだろうけど、それにしても少し食傷気味だった。
この作品を始めた時も、またか、という印象はたしかにあったのだけど、細部までかなり現実に似せた世界観であること、現実社会で実際にあった事象、モチーフが作中でかなり重要な役割を果たすこと、タイムリープ、タイムトラベルに関する劇中設定がオリジナリティに富んでいたことで、そういった懸念は払拭された。

中二病患者(邪気眼)の主人公の「電波」が素晴らしい。
SF、ファンタジーの世界を扱った作品で、「現実的な身体感覚や言語感覚と乖離した様式やスタイル」を過剰に演出したものは中二病的設定、と蔑まれているわけだが、伊集院光の命名(彼が想定したものとは違うものになってしまったが)以来、ネットスラングとしてかなり定着した。
中でも現実の自分にファンタジー設定を適用してしまう人はかなりイタイ。
邪気眼中二病というらしい。

平井和正が『幻魔大戦』で「光の戦士」を描いて以来、現実にも「前世では地球を守る戦士だった」とか寝言を言う「戦士症候群」を患った少年少女が続々と発生していたので、別に、そういったメンタリティの人々が最近になって急に発生してきたわけではないんだろうけれど、「中二病」という言葉があまりにも定着したためか、そういう人たちを取り上げる作品が近年わりと視界に入るようになってきた。
田中ロミオによるライトノベル『AURA~魔竜院光牙最後の戦い』でも邪気眼中二病患者の話が出てきていたし、今、何かと話題になっている『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』でも邪気眼中二病を患った少女が出てくる。
で、今作では一人称を語る主人公自身が邪気眼中二病患者だった。
物語はそれがどんなジャンルであろうと、最前線のものは時代を写す鏡、という側面を持っている。
オタク、わけても中二病患者なんてのは自意識過剰な人間ばかりだから、そういう人たちをターゲットにしたジャンルにおいて、中二病自体を自虐的にネタにするのは、言ってみれば必然なのだろうけど、そういったメンタリティが実際に浮き彫りになり、ネタにされ尽くしてしまえば、いずれは現実にもそういったメンタリティは衰退していくだろう。
そうすると、次に出てくるのはどんな問題を持ったメンタリティなのだろうか、とふと疑問に思った。
バンダナ巻いてウエストポーチとリュックを装備、というスタイルが激減したあとも、オタク達は相変わらず、ダサいカッコウをしているので、これからもメンタリティ自体はイタイままなのだろうけど、次に来るものを想像してみるのも面白い。

それはともかく、そういった現代のもっともイタイ部類のオタクの心象風景、ネットコミュニティにおいて醸成される空気をこれほどヴィヴィッドに活写した上で、きっちりと理論設定(ひどいところもあったが)を構築し、照れずに感動できるストーリーをつくりあげたことは驚異に値する。
ご都合主義的なところが多々あったとしても、これだけ濃いものを出してくれたら言うことはない。
資料的価値はともかくとして、時代性が濃すぎて娯楽作品としては後に残りにくい作品だと思うが、逆に言えば、「今」にとってこれほど幸福な作品はないだろう。


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[ 2010/11/10 ] ゲーム | TB(0) | CM(-)

『マブラヴ』『マブラヴ オルタネイティヴ』(アージュ)

[ 2010/11/04 ]
マブラヴ(全年齢版)

『君が望む永遠』と同じアージュがリリースした18禁ヴィジュアルノベルゲーム。
『マブラヴ』は2003年、『マブラヴオルタネイティヴ』は2006年に出た作品だが、いずれも単体では語れないので、まとめて。
2タイトルだけれども、内容はそれぞれエクストラ編、アンリミテッド編、オルタネイティヴ編、と三つに分かれており、いずれも2001年10月22日からスタートするパラレルワールドを舞台にしている。

エクストラ編は『君が望む永遠』と同じ街、高校を舞台にしたドタバタラブコメディで、主人公が幼なじみをはじめ、いろんな女の子にモテモテな日常を描いている。
そのなかでいろいろとドラマもあり、丁寧に描いてはいるのだが、これ単体ではなんだかんだいっても凡庸なストーリーとしかいいようがない。
しかし、このエクストラ編に登場する主人公が以後の二編において、幸せな日常の記憶を保持したまま時間移動、平行世界移動することになる。
また、その後の二編とまったく異なる世界でありながら、いくつもの伏線が散りばめられている。
この、「主題を語るための土台」をすべてプレイするのに、20時間くらいはかかった。

アンリミテッド編は、エクストラ編のストーリーが本格的に動き出した10月22日からスタートする。
目が覚めると人類が宇宙外来種との絶望的な戦いを続ける世界で、自らもわけのわからないまま、地球を守る兵士として生きていく。

オルタネイティヴ編は、アンリミテッド編のスタート時に、主人公がアンリミテッド編で得た知識を持ったままタイムリープし、人類滅亡のシナリオを改変するために、悲壮な決意で戦い抜く。


大まかなラインはこうなるのだが、『新世紀エヴァンゲリオン』以来、90年代半ばから10年ほど、マンガ、アニメ、ゲーム、ラノベ業界を席巻した、一群のセカイ系作品の集大成、最高峰とでもいうべき作品だった。
ともすれば「厨二病」のそしりを受けがちな話ではあるけれども、細部の設定を練り上げたその強度の高い物語性と、この分野では突出した演出力はプレイする側を考えさせたり、欝にさせたり、泣かせたり、燃えさせたり、と様々な情動を喚起させる。
『ガンパレード』シリーズや『幻魔大戦』といった類似テーマの先行作も、設定がかなり膨大な大作であったが、それらをも上回る、壮大なストーリーと鬱展開、様々なガジェットは見事というほかない。
特にこの手のゲームで、擬似的なものであるにせよ三島由紀夫的なナショナリズムを描いたことは印象深い。
二・二六事件をモデルにしたと思しきエピソードにはいろんな意味で良くも悪くも目をみはった。
日本のナショナリズムは諸外国のナショナリズムと比較して、やや特殊な形で結実しているのだけれど、ライターが自覚してるか否かはともかくとして、その例をこのような形で提示されるとは思いもよらなかった。
二・二六事件を引き起こした人たちは稚拙だが、その稚拙さが何だったのかを総括できない日本の右翼の有り様を考えずにいられない。
あと、それら個々のエピソード、設定はともかくとして、作中の物理理論に関してはいささか物足りなさを感じた。
もう少し「納得力」が欲しい。

また、キャラクター達にふりかかる運命の過酷さは、この手の作品の中でも突出しており、前作『君が望む永遠』では死を描かなくとも号泣必至のストーリー展開だったのだが、今回は「それ」を描くことにより、破壊力が増した。
今作もイライラするような主人公の独白、ヘタレぶりは健在であるが、個々のエピソードの積み上げ方は絶妙であり、ライターの実力の高さがうかがえる。
美しいものが消え行く様がさらに美しい・・・。
自己犠牲の尊さを知っているのは、別に日本人だけではないけれども、それを美学にまで昇華してしまったのは日本人だけだ。
描写に冗長さが見られたとはいえ、覚悟と信念を持った人たちの身の処し方は慄然とするものがあった。

それにしても、『最果てのイマ』を論じたときにも思ったことだが、これだけ密度の高い作品であるにも関わらず、全年齢版が出ているとはいえ、18禁ゲームであるというだけで、一般的な認知には程遠い、という現実はもったいない。
もちろん、アカデミックな場所でこれが語られることもない。
まあ、数十年後もこの作品を覚えている人がいれば、状況も変わるのだろう。
それくらいの強度がなければ、一般的な意味で名作とは言えないのかもしれない。
ゲームで物語を語る、ということが認知されるまでにはまだ時間がかかりそうだ。


関連記事:日本のナショナリズムが世界を変える可能性


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[ 2010/11/04 ] ゲーム | TB(0) | CM(-)
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