2006年12月 : 異常な日々の異常な雑記 QLOOKアクセス解析 アクセスランキング

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澁澤龍彦「少女コレクション序説」

[ 2006/12/31 ]

少女と人形とエロティシズムとナルシズムなどに関するエッセイ集。
澁澤は以前から変態だろうと思っていたが、やはり変態だった。
人間の根源的な欲望を古今の芸術との比較の中から浮き彫りにする手腕がかっちょいい。

少女によって象徴される美を論じた書物は多いが、この200ページほどの書物(その第一部)ほどエッセンスが凝縮されているものはないだろう。
美しいもの、そして美しいものを愛でるという行為について、饒舌に語られている。

ただ、少し前にも個人的に考えたことだけれど、この書物がいささか衒学的であるように、やはり「美しいもの」というのは、その固有性を発見できるだけの感性や知性がなければ成立しない。
グロテスクなものとエロティックなものの狭間に見出される美学が際立つのはそこに固有性を見出しやすいからだと思うのだが、その辺について、彼はどのように考えていたのか、気になる。

私も物語をそこそこ消化している人間だけれど、彼の歩んでいる里程には遠く及ばなくて、ひたすら感心した。

引用される様々な芸術作品にはまだまだ知らないものがたくさんあって、この本を読むことによって、己の無知を強く再確認させられた。

関連記事:美しいものと醜いもの


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[ 2006/12/31 ] 書籍 | TB(0) | CM(-)

小室直樹・日下公人「大東亜戦争、こうすれば勝てた」

[ 2006/12/31 ]
表題ズバリのテーマを、政治学者小室と経済学者日下が語る対談本。

ミッドウェー海戦、ノモンハン作戦、支那事変、ガダルカナル玉砕などの戦術レベルから戦略、政治レベルまで、どの瞬間にどのような判断を下していれば、日本はあの戦争に勝てたか、ということを論じている。

戦術レベルでの大ポカは技術論に終始しているので、はっきり言って軍オタでない私にはついていけないところもあったが、戦略レベル、あるいは政治レベルの話には大いにうなずくところがあった。

まったく、日本は歴史から何も学んでいないということが骨身にしみる。
日本の官僚機構の運用の硬直具合と外交センスのなさはあの頃と何も変わっていない。

政府が軍部(官僚)を統御できたなかったこと、上層部に戦争目的をきちんと把握している人間がいなかったこと。
この二つが大きな敗因だが、一人一人、あるいは共同体ごとの能力は優れているのに、中長期的な視野を持っている人間が誰もいなかった。
なんという無駄な戦争をしているのだろう。

それは今、無際限に中国に進出している日本企業にだって言えることで、成果の目標を設定せずに収益の極大化をひたすら突き進んでいるだけでは遠くない未来に必ず破綻が来るだろう。


戦争とは巨大な営為であり、そのことを研究するのは非常に意義があることなのだが、今の日本では何故「起こしてしまったのか」、ということばかり論じられて、何故「負けてしまったのか」、ということはあまり論じられない。
敗戦国がすべきことは、「起こしてしまったこと」の反省より、「負けてしまったこと」の反省であるはずなのだが。

アメリカもイギリスも中国もソ連も、ドイツに劣らぬ、ましてや日本など比べようもない虐殺を働いているが、そのことを反省なんかしちゃいない。

もちろん、本来は戦勝国であろうと敗戦国であろうと、「起こしてしまったこと」を反省しなくてはならない。
だが、それだけでは足りない。
戦争が政治の一手段であり続ける限り、ありとあらゆる方向から戦争を考えなくてはならない。
歴史として、道具として、災厄として、娯楽として、ファッションとして。

戦争が政治の一手段でなくなるように考えることも重要だけれど、それと平行して、とかく災厄としてのみ語られることの多い近過去の戦争をそのような形で考えることには大きな意味があるだろう。

「地獄への道は善意で敷き詰められている」(マルクス)
「天国への近道は地獄への道を熟知すること」(マキャべリ)


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[ 2006/12/31 ] 書籍 | TB(0) | CM(-)

安部公房「水中都市・デンドロカカリヤ」

[ 2006/12/31 ]

初期短編集。
この短編集に限らず、安部作品のどの作品にも共通しているのは主人公がどうしようもない状況に放り込まれて、為す術もなく翻弄されるというシチュエーション。
まあ、実際問題として、個人にできることなどたかが知れているのだが、この人の作品を読んでいると、恒常的な無力感というものを意識せずにいられない。

無茶苦茶に飛躍した理屈によって構築される世界観はいつものことながら魅力的だったが、わりと社会風刺的なものが前面に出ている作品が多く、いささか問題意識の古さが目に付いた。
だが、総じて平均点は高い。

「デンドロカカリヤ」「水中都市」「飢えた皮膚」などのカフカ的な変身譚はさほどピンとはこなかったが、「ノアの箱舟」「プルートーのわな」「イソップの裁判」など、古典や童話を改作した作品はどれも切れ味が鋭く、面白かった。
それらはいずれも諸星大二郎的な風合いが感じられた。
特に「ノアの箱舟」は悪意の神話解釈が小気味よくて絶品。
ほかにも「手」「闖入者」など良作が目白押しの優れた短編集なのだが、長編作品に見られるような不気味なテーマ性は希薄で、不思議な読後感が印象に残った。

もともと不条理な作家性の人だけど、その資質が濃縮された短編集は、こちらを混乱と眩惑に誘ってやまないものがあった。


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[ 2006/12/31 ] 古典・純文学 | TB(0) | CM(-)
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