2014年05月 : 異常な日々の異常な雑記 QLOOKアクセス解析 アクセスランキング

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氷河期世代=ロスジェネ考察

[ 2014/05/31 ]
hi.rou.keyさんという方から氷河期世代についてブログで考察してくれというメールを頂きました。
あまりそういう要望をメールで頂いたことがなくてちょっと新鮮だったので、なんか書いてみましょう。
自分の中では特に中核的なテーマになっていないのでたいしたことは書けないかもしれませんが。

私も氷河期世代、ロスジェネの一人ですが、特にこのブログで世代論みたいなのって語ったことないですね。団塊世代の腐乱死体が蔓延するから安楽死を早く法制度化、くらいでしょうか。
世代論ってどうしても価値観抜きで語ることが難しいし、世代によってくくることにどのくらい意味があるのか、というのもわりと慎重にならざるを得ないところがあると思うんですよね。

>労働力が不足してるなら、なぜ氷河期世代を就労できるような方向性をもった政策議論が起こらないのでしょうか。

世の中で何が問題か、という優先順位でそれが上位に入ると思われていないんでしょう。
別に氷河期世代の問題に限った話じゃないと思います。
他にも日本には解決しなければならない問題は山積していますが、わりとほっとかれていますよね。氷河期世代も同じようにほっとかれているだけだと思います。
また、就労できない人も氷河期世代に限った話じゃないですし、その上の世代だってキャリア形成に失敗してえらいことになっている人はいくらでもいます。
インターネットで発言している世代のボリュームゾーンで、氷河期世代ってかなりの割合を占めていると思われます。
ちょうど我々が大学生~中学生くらいの頃にインターネットって普及したからインターネットのアーリーアダプターが多く、発言力の強い人も多いと思うのです。また、そこより若い世代の人たちはわりとSNSやニコニコ動画なんかが主戦場だから社会的主張としては目立ちにくいのかな、と。
だからネットやっていると相対的に氷河期世代の悲惨さみたいなのが目につく機会が多いのだと思います。
まあ、大変は大変でよく話題にもなるけど、氷河期世代だけをピンポイントで救ってもねえ、というところでしょうか。

>彼らは団塊世代の親と同居するなどして現在は耐えていると思うのですが、数年すると立ち行かなくなると思うのです。

このまま進めば今より更に社会不安の一因となっていってしまうと思います(いわゆる"無敵の人"化、生活保護の受給など)。

人不足の今こそ労働市場で受け止めるべきだと思うのですが、もはや日本の中で彼等はいないものとしてみなされているのでしょうか。


問題としてそれほど上位に入るものとしては認識されていない、というだけで、別にいないものとしてみなされているわけではないと思います。
労働時間規制、同一労働同一賃金、雇用の流動化、そしてセーフティーネットの充実が図られれば、結果的に氷河期世代で職にあぶれた人を救うこともできるようになるでしょうし、逆に言えば、それらをしなければ氷河期世代だけじゃなくて、それ以外の世代の人でもキャリア形成に失敗した人が救われることは難しいでしょう。


>就労経験が少ないにしても、同じ日本人で、同じ文化圏にいるわけですから使用者も楽だと思うのです。

この議論、措置を放置して移民政策に話が進む理由がわからないです。(勉強不足で私が知らないだけだと、むしろ嬉しいくらいです。)


就労経験の有無を問われるような職場はそれほど人手不足になっていないと思います。
移民を受け入れる現場って低賃金重労働が多いですからね。介護や農業や工場、建設など。そういうところで働いても日本社会で浮上できる目って限られている。
家庭を築くことが出来ないほどの低賃金はわりと当たり前です。
移民推進論者の人々というのは贅沢を知らない途上国の人々を安く使うことで産業構造を守ろうとしているだけなんで、人件費ベースで考えるとそういうことになるんだと思います。
人が集まらないならまず賃金をあげればいいんだけど、それができないのに、国がその企業を守ろうとするから移民どうこうという話になっているんじゃないでしょうか。
潰れても需要があれば、いくらでもその産業は復活できるんですがね。
経済政策を考えるときに、需要をベースにした考え方ではなく供給ベースにして考える人が多いからこういうことになっているんだと思います。
別の言い方をすれば、労働者=人間本位にして考えるんじゃなくて企業本位の考え方が多いから、ということになるでしょうか。

氷河期世代大変だね、という話はたしかにそうなんだけど、だからといって彼らに特化した政策が採用されるかというと疑問です。
その固有の大変さみたいなのは「氷河期世代」という言葉に帰属意識を抱いている人たちの間でネタとして、あるいは「文学」として消費され、共感や癒やしをもたらすかもしれませんが、我々が失ってしまった時間はもうどうあがいても戻ってきはしないので、そこだけをターゲットにして政策論を語ることにはあまり意味は見いだせません。
あるとしたら年金とか不妊治療の優遇とか、かなあ。


関連記事:長時間労働が日本の諸悪の元凶だ

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[ 2014/05/31 ] 考察 | TB(0) | CM(-)

King Crimson『Larks' Tongues In Aspic part IV』を聴こう

[ 2014/05/30 ]
邦題は『太陽と戦慄パート4』。
Y2Kクリムゾンとも言われる第6期キング・クリムゾンが2000年にリリースした12枚目のフルアルバム『The ConstruKction Of Light』収録曲。音量アップ&ヘッドフォン推奨。



クリムゾンは2度目(言及はもっと頻繁にしていると思うけど)、ブリューは4度目の登場。

King Crimson『Starless』を聴こう
Frank Zappa『Peaches En Regalia』を聴こう
David Bowie『Station To Station』を聴こう
Talking Heads『The Great Curve』を聴こう

クリムゾンのいくつかの楽曲もライブごと、時代によって様々にその表情を変えるので、以前やった『Get Wild』の歴史を辿るまとめみたいに、全バージョン解説しようかな、と思った時期もあったんだけど、どう考えてもKING CRIMSON DATA BASEさんという偉大なる先達には叶いようもないので断念しました。
表情変えると言ったって、ユーロビートになったりハードロックになったりトランスになったりEDMになったりパンクになったりR&Bになったりフレンチポップになったりみたいな曲のジャンルまでコロコロ変わるほどのアレンジがそうそう頻繁にされているわけでもないですしね。
やはりあの曲は特殊です。


この曲は来歴をちょっと説明しないとですね。
パート4とあるように当然、パート1~3までありますし、『Level Five』という、事実上のパート5じゃないかと言われている曲もあったりします。
1と2は1973年、5枚目のアルバム「Larks' Tongues In Aspic(「太陽と戦慄」)」に収録。3は1984年の10枚目「Three of A Perfect Pair」に収録。『Level Five』は2003年の13枚目「The Power To Believe」収録。
いずれも超絶技巧のアンサンブルとスリリングな緊張感が堪能できる名曲揃い。
特に1と2、4が傑作としてファンのあいだの評価も高いです。


私がクリムゾンを好きになったのはダブルトリオクリムゾン(ギター、ドラム、スティック(10弦ベース)が二人づつ)とも呼ばれる第5期の頃です。
古参ファンの間ではこのラインナップでクリムゾン再評価の流れがあったんだけど、個人的にはこの5期はそれほど好きになれませんでした。ライヴも行っているんですけどね。
評判の悪い4期クリムゾンの延長というイメージで(5期の音楽性は3期の楽曲『Red』の方向性を広げるものだったんだけど、好きとはいえよりによって『Red』かよという不満が)、やはりクリムゾンは1期と3期だよなあ、と思ってました。ただ、1998年に出た第4期クリムゾンのライブアルバム「Absent Lovers」に腰を抜かして改心したので今は4期もわりと好きです。
でも5期はやっぱり…となってたところにリリースされたのがこのアルバム。
5期のメンバーからビル・ブルーフォードとトニー・レヴィンが抜けて"ダブルデュオ"(普通にツインギターですけど)体制でリリースされました。

全盛期過ぎたらもういいものなんて出てくるわきゃないかなあ、と思っていたらまさかまさかのマスターピース。
収録曲では他にタイトル曲と『FruKctred』も素晴らしかったのですが、この曲の凄さは圧倒的。
"ロックによる20世紀への鎮魂歌"とでも呼びたくなります。
三部+コーダからなる曲構成。
ヘヴィなリフのかけあいが中心の一部。3:40あたりからブリューのリフに絡むフリップの異常に複雑なシーケンシャルフレーズに耳と目を疑う二部。リフとギターシンセの絡みを経てブリューの変態ギターを存分に堪能できる三部。そしてイメージ喚起に優れたバッキングフレーズにのせて20世紀の悲劇を一つ一つ歌いあげるコーダ。
聴き終わった時のカタルシスと脱力感はまさに『Starless』に匹敵するものがあります。

↑の映像はボックスセット『Heavy ConstruKction』に収録されていたものですが、それほどいいテイクとは言えません。
映像付きでコーダがインストになっていないのがこのバージョンだけなので貼ったのですが、音源としてはライブ編集アルバム「しょうがない」に収録されているバージョンが最強で、あれは是非多くの人に堪能していただきたいな、と思います。オリジナルでもぶっ飛んだけど、「しょうがない」バージョンは失禁もの。

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[ 2014/05/30 ] 音楽 | TB(0) | CM(-)

少子化が続く限り、労働力が不足することはありえない

[ 2014/05/29 ]
50年で1000万人の移民とかぶちあげた方がいるようですが。

「日本は1000万人の移民を50年かけて受け入れるべきだ」 坂中英徳・移民政策研究所長が訴える"移民開国論" BLOGOS

この問題も何度も書いているけど、いくらでも移民論者は出てきますね。モグラ叩きのようだ。
こういう学問としてマクロ経済、マクロ社会学を修めたつもりで、実は実態としての社会や経済の最小単位である人間の人生を何も理解していない人が枢要な地位に就いている事態が日本をオワコン化していく元凶ですよ。
洞察力が皆無に等しい。
なんでこういう人が発言力持っているんでしょうかね。

移民受け入れの目的は労働力の補充、人口の維持というところでしょうが…。

今の社会状況で労働力が足りないと言っているのは安い労働力でこき使える奴隷が足りない、と言っているのと変わらないです。
少子化が続く限り、労働力が不足するということはありえません。
だって日本って労働者ばかりですよ。総人口に占める労働者の割合はかなり高いです。
少子化しているから子供がまず少ない。女性や高齢者をもっと労動に駆り立てようとしている。さらに労働時間そのものが長い。

高度経済成長期までの日本は家長が一人働いていればそれで家計を支えることができたんです。それで国力は増大し続けていたし、だからといって労働力が足りないから移民でなどという話もなかった。逆に移民を輸出していたくらいですから。
人口が減ることと労働力が不足することはイコールじゃないです。
人口が減っても適正な労働の需給バランスが保たれていれば社会を安定させることはできる。
現状でさえ多すぎるくらいです。家族を養える給料を全労働者が得ているわけではないくらい、労働力の価値が低いのだから。

移民を受け入れた場合、彼らは日本人と同等かそれ以下の賃金や待遇で働くことになるでしょう。
そうであれば彼らも今の日本人と同様、家庭を築くのはハードルが高くなります。
そんな条件であれば、日本よりもマシな移民受け入れ国は欧米にいくらでもあるでしょう。
日本の最低時給は欧米先進国のどこよりも低く抑えられていますからね。
人口の再生産が不可能=多くの人間が家庭を築くことができないほどに労働力の価値が低下している状況でなぜ労働力が不足している、と思えるのか。

移民を受け入れたら労働力の価値はさらに低下します。
価値が低下すればさらに賃金は低く抑えられてしまう。
これは我々国民が困るのと同様に、国家も困ることになります。
労働力の価値がそれだけ下がってしまえば、所得税を払える人もどんどん減っていきます。
その一方で、労働力を安く買い叩いて海外で収益を出すことのできる企業(主に輸出関連企業)には富が集中していく。
ですが、日本の法人税率は世界でも最高水準との言説が広く信じられていて、(実際には様々な控除があるのでそれほど高くない)引き下げ議論のほうが先行しているくらいです。
法人税率はこれ以上あげられない。所得税収はどんどん下がる。消費税だけが爆上げしていくことになる。
結果、ますます生活が厳しくなっていく。ますます少子化が進んでいく。ますます需要が減少していく。まさに負のスパイラルです。
そして日本の財政破綻がやってきます。
アメリカはドルが基軸通貨だから、いくらでもドルを刷ることができた。
でも日本はどうでしょうね。日本も自国通貨建てだからいくらでも刷ることができるけどそしたらどんどん円の価値が下がり続けます。輸入品の値段が爆上げします。
特に燃料費はどんどん高くなる。ますます生活は厳しくなっていくけど、輸出産業だけは何とかなるかもしれない。それでも国内市場は衰退するし、国内市場を相手にしている産業も衰退します。

こんな状況で移民を受け入れたとしたって、移民だって幸せになることはできないでしょうし、まず移民も来たがりません。

人手が足りないなら待遇改善すればいいのです。
それができないならその企業は倒産すればいいのです。
それでも尚その産業に需要があるならば、対価が釣り上がってもその産業自体が崩壊するなどということはありません。
国内の需要を無視して、既得権益者とGDPのわずか15%程度しか生み出していない輸出産業の構造を守ろうとするから移民などという発想が出てくる。
今の産業構造を守っている限り、どれだけ移民を受け入れても財政も景気も好転しませんよ。
役人の天下り先や政治資金の調達先の確保という意味合いでは彼らに旨味があるのかもしれませんが、国家には何のプラスもない。

人口規模やインフラ、産業構造を維持することなど、貧困の拡大に比べたら些細な問題です。

労働力は余っている。移民はいらない。
貧困が拡大するくらいなら人口規模を維持する必要もない。


ネット上の反応を見ている限りでは右も左も反対意見ばかりなのですが、それでも現政権は強行しそうな様子が漂っていますね。
もっといろんな人があらゆる手段で訴え、反対すべきだと思います。

関連記事:移民論者は何を考えて移民を主張するのか?


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[ 2014/05/29 ] 考察 | TB(0) | CM(-)
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