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フィクションと道徳と差別

[ 2012/10/17 ]
前回の続き

フィクションの限界は道徳によって規定される、ということでした。
ところが差別ってフィクションの中では頻繁に描かれています。
ダンテの『神曲』では露骨なイスラム差別が描かれていたし、シェイクスピアの『ベニスの商人』ではユダヤ人差別、ミッチェルの『風と共に去りぬ』では黒人差別、1960年代以前の西部劇ならインディアン差別、島崎藤村『破戒』では部落差別、筒井康隆の『無人警察』でてんかん差別、山野車輪の『マンガ嫌韓流』で韓国人差別、そして、女性差別や男性差別は今でもわりと頻繁に描かれていますし、外国人差別、老人差別、若者差別……。
まあ、作家の自覚のレベルも描写した意図や動機もそれぞれではあるんでいっしょくたに語るのはどうだろうという部分はあるんですが、とかく様々な表現媒体で様々な差別は描かれてきたし、今も尚描かれています。
でもって、それらの表現に対して、差別された側の権利擁護団体が圧力をかけたりするのは珍しいことではありません。
「漫画の歴史は『差別との戦い』との戦いだ」という言葉もあったりしますが、それは別にマンガに限ったことではなくて、あらゆる表現媒体で繰り広げられている闘争です。

差別の問題というのは学校なんかでは道徳の時間に学習したりするので、道徳の問題なのかとも思うんですが、道徳的であることが宿命付けられているフィクションであろうとも、それを無視して描かれることが多いです。
差別にもいろいろあって、その社会を構成する個々人の意識に常識として刷り込まれてしまったものなんかはほとんど無意識的に描かれているんだろうけど、一方で『神曲』や『マンガ嫌韓流』、こないだのイスラムをディスった動画みたく、積極的に差別を煽る作品もあったりします。

差別という意識もなく差別している作品、差別を煽る作品、いずれにせよ当事者意識としては別に道徳をはみ出しているという意識はないはずで、後者にいたってはそれが「正しいこと」である、という信念が伺えます。

特定集団の権利を制限することによって、社会の安定を確保しようとする行為はわりと自然なことだと思います。
てんかん患者の運転免許規制にしても、外国人の入国管理にしても、未成年の飲酒・喫煙の禁止にしても、それは社会の防御本能に根ざしたもので、法的な裏付けのあることなんだけど、法律的正義が絶対などということもないわけで、法律の規制だけでは規定値に達しない特定集団への警戒心によって醸成されるのが差別なのかな、と。

ということは差別は階級闘争なんだなあ、というところに落ち着くわけですが、そう考えると、作家が属しているコミュニティ内においては「正義」が貫徹されているために、道徳に反した行為を描写してはいけない、というフィクションのルールから外れることはないのか、と。
でも、差別される側、規制される側としては「同じ人間だから」というのがあるので、そこは是正したい。
でも、警戒心を解くと、コミュニティの安全性が脅かされる恐れがある、と。
そこらへんの相克が延々と続いているのが「差別との戦いとの戦い」なんでしょうね。

手塚治虫なんかのマンガを読むと巻末にはお決まりの但し書きがあったりするけれども、それはその時代の偏見なり差別なりを書くことが社会正義の実現に即したものであった、ということなのかなあ。
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