少子化対策を福祉と考えている内は景気はよくならない : 異常な日々の異常な雑記 QLOOKアクセス解析 アクセスランキング

ロックとオタクと思想と政経と社会について思いつきを垂れ流すブログ
お気に入りサイトの最新記事

スポンサーサイト

[ --/--/-- ]
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


↓よければアクセス&モチベーションアップ&話題の拡散に繋がるクリックを↓
ブログランキング・にほんブログ村へ このエントリーをはてなブックマークに追加follow us in feedly

全記事一覧    TOPページ

[ --/--/-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

少子化対策を福祉と考えている内は景気はよくならない

[ 2013/10/08 ]
ここんとこ、立て続けに育児環境に関する記事を読みました。少子化傾向とも無縁な話じゃないですね。

大阪二児置き去り死事件で考える「子育てに失敗した女」への罰 meesy

育児ノイローゼになりかけて、自治体に電話した話 yuki's blog...

子育ては大変です。
下の記事のお母さんはどうにかノイローゼや虐待の加害者となることから逃れられたようだけど、その体験に寄せられた共感の多さは子育ての大変さが普遍的であることを如実に物語っています。

はてなブックマーク - 育児ノイローゼになりかけて、自治体に電話した話 - yuki's blog...


児童相談所に寄せられる相談件数はこの20年、急激な右肩上がりです。

児童相談所における児童虐待に関する相談対応件数の推移 内閣府

グラフは平成2年から24年までのものですが、20年で単純に60倍。それまで明るみに出なかったものがそれだけ明るみに出るようになった、ということもあるんでしょうが、それにしてもこの増加件数はただ事じゃないですね。
しかも、少子化傾向はずっと続いていて、子供の人数自体は減っているはずなのに、虐待相談件数は増え続けている、と。

そうした事態に対応するために、児童相談所の設置数や職員数のほうも増加傾向にあるようですが、ちっとも追い付いていないようです。

児童相談所の相談所数と職員数 vizoo

↑は'80年からのデータですが、90年代以降に限って見ても、倍には届いていない。
60倍に増えた相談件数をどうやって1.5倍程度の職員で回しているのかよくわかりませんが、育児を巡る環境の劣悪ぶりがこの対比で容易に想像できるというものです。



↑は自身が親から虐待されていたことを歌ったイクラさんの『ヒカリ』
人は自身の体験を歌に、物語に、ブログに綴ります。
こういう被害者意識を前面に出すことに対する批判の声はよく聞くわけだけれども、実際問題として虐待相談数は増え続けているわけで、そうした被害者意識を社会の側がある程度共有することは意味があるでしょう。

もっとも、虐待死の件数については戦後一貫して減少傾向にある、というデータがあり、虐待が増えている、と断ずるのは早計なのですが、それでも相談数の増加を考えると、子育てに関して不安を抱いている人が多い、ということは言えるのではないかと思います。

児童虐待についての基本データ 少年犯罪データベース


そもそも保育関連予算自体が自治体の予算からどんどん削られていっている、という話も現場の方から語られています。

これからの保育行政について考える ―保育園に対する国・行政の姿勢― 保育士おとーちゃんの子育て日記

ところで安倍政権は少子化対策として、当初、待機児童ゼロ、保育料無償化、という提案を出していたのですが、どうやら待機児童ゼロに関しては保育事業を民間企業に委託するなど、横浜市のモデルを採用しようという考えのようです。

安倍首相、横浜の保育所訪問 「待機児童ゼロ」達成受け 朝日新聞
全国最悪の待機児童をゼロにした横浜市の方程式は? 産経新聞

横浜市は保育予算そのものは増額傾向にあるようで、それは歓迎すべきことなのですが…。ところが、横浜市の待機児童ゼロは数字のマジックだ、ということで反発する声もけっこう多いです。

元保育士の市議が告発「横浜市の待機児童ゼロは嘘だらけ!」 livedoorニュース
横浜市の待機児童ゼロ達成は企業参入推進で 保育の質など問題は山積 Everyone says I love you !

ノウハウにかなりの疑問が持たれているようですね。

保育料無償化、という話も第2子以降は半額、第3子以降無料、というように随分規模を縮小したものに落ち着きそうです。
6月のニュースでちょっと古いですが

幼児教育無償化、まずは5歳児から 2014年は第3子以降に限定  ハフィントン・ポスト

随分規模が小さくなった上に、低年齢児保育に関してはまったく話が聞こえてこないので、どうやら3歳までは自分で育てろ、ということのようですね。
予算が確保できない、という話が出ていましたが、今までの福祉の枠内で考えていたら、多分、その程度の数字でびびってしまうんでしょうね。
でもって、最近、こんなデータが話題を呼んでいました。

1日に10時間以上働く日本人男性、この30年で2.5倍になり今や半数に届く勢い ハムスター速報

日本人は働き過ぎ、という話は有名ですが、その傾向はどんどん増してきている、と。
こんな労働環境、こんな保育環境で子供が増えるはずないし、子供の虐待件数とその割合はどんどん増えていくし、焼け石に水的で安全性を確保できないような少子化対策にはなんの意味もありませんよ。

多くの日本人は人生のリソースの大部分を労働に割かなくては生計を維持できなくなってしまった。
にも関わらず、労働以外に人間がしなければならない様々な活動領域を国や社会がカバーできなていないから小子化が改善しない。
最近、消費税の増税が決定しましたが、消費税というのは貧乏人からも金持ちからも平等に広く薄く徴収する税金です。
景気に左右されない安定的な税収が見込める、ということですが、でもそれは人口に依存するところが大です。
少子化して人口が縮小すれば、当然、消費税収も縮小していきます。
国の偉い人は人口が減ってもそれを補うほど日本人が消費するとでも思っているんでしょうか。
00年代は国家予算の規模も80兆円台で一進一退を繰り返していましたが、ここ2,3年は90兆円を越えて、100兆に届こうかという勢いです。
人口はもう減少に転じているのに国家予算は拡大している。
増えた分が少子化対策に回っているか、というとそんなことはなくて、民主党政権では高齢者福祉に、自民党政権では土建に回されていく。
どっちも景気刺激には効果の薄い施策です。


少子化対策に関しては、殆どの人が福祉である、と考えているようですが、あれは福祉ではなく、投資です。
高齢者福祉なんて充実させなくても人は勝手に老いていくけど、少子化対策をきっちり講じなければ子供は増えません。
数兆円規模で予算を組んで実施する価値のある投資です。

少子化対策は投資であり、景気刺激に繋がるのだ、という発想の転換が必要なのだけれども、少子化対策を主張すると、左翼呼ばわりされてしまいます。
私は左翼的発想で、あるいは右翼的発想で少子化対策を説いているのではなく、損得の発想で少子化対策を説いているだけなんですけどね。



要約するとこんな感じです。


労働環境が悪化しつづけている状態で女性も社会進出を余儀なくされたから、生活にそのしわ寄せが来て、かつては当たり前だった家庭での育児が難しくなった。

にも関わらず保育支援が貧弱だから、親が面倒見切れなくなって少子化も進んだ。

少子化が進むと消費活動の活発な若者が減り、景気も悪化する。

景気を刺激しようとして財政出動しようとするのだけれども、人口減少対策に回すのではなくて、高齢者福祉・医療と土建にしか発想が回らないから、ますます借金が膨らんでいく。

そしたらその借金を穴埋めするために消費税を上げるという発想しかでてこない。

国民の生活が苦しくなって、ますます働かなければならなくなる上に、保育支援が貧弱だから、ますます少子化が進んでいく。

そうして少子化が進むと、税収も減る、景気は減速する、市場は縮小する、インフラは維持できなくなっていく。

日本はどんどん衰退していく。



この国が負のスパイラルから抜け出すにはデフレ脱却よりも、少子化脱却です。
少子化しているからデフレだと言っているわけではありませんよ。
デフレの原因は別のところにありますが、それはここでは置いておきます。
これは老人の既得権益が強いから、老人票が多いからできない、という問題ではありません。
そもそも少子化対策が景気対策になる、という発想自体をこの国のほとんどの人が持っていないのだから。
損得勘定で、少子化対策を実施すれば景気が上向く、ということが周知徹底されれば、自ずと政策判断も変わってくるでしょう。
我々の政治の選択肢に、そうした抜本的な少子化対策を挙げている政党は一つもありません。
少子化は深刻な問題である、とは多くの人が思っていても、それが進行すると具体的にどのような結果をもたらすかの想像力が欠けているから、少子化が日本の低迷の最たる原因であり、少子化対策が景気対策になる、と気づいている人もあまりにも少ない。
これは、党派性で自民だ民主だ公明だ共産だ、と言っても意味のないことです。

結局のところ、特定の政党がどうこうというのではなく、少子化対策にまさる景気対策はないのだ、という認識を多くの日本人が持つようにならなければ、この国はどんどん衰退していく、ということです。

福祉を切り捨てるか、現状維持のままでいいか、あるいは制度を改善して効率化すべきか、という議論は賛否があっていいと思う。
できれば、効率化する方向に向くといいとは思っていますがね。
ですが、少子化対策、保育支援は「切り捨て対象として議論されなければならない福祉」ではなく、今最も必要な公共投資であり、数兆円規模で予算を割く価値のある政策なのだ、という発想は多くの人が共有すべき認識だろうと思います。


児童虐待―現場からの提言 (岩波新書)
川崎 二三彦
岩波書店
売り上げランキング: 93,038

関連記事


↓よければアクセス&モチベーションアップ&話題の拡散に繋がるクリックを↓
ブログランキング・にほんブログ村へ このエントリーをはてなブックマークに追加follow us in feedly

全記事一覧    TOPページ

[ 2013/10/08 ] 少子化 | TB(0) | CM(-)
忍者AdMax

トラックバック:
告知

他アカウント等
・昔書いた小説
・Twitterアカウント
・はてなブックマーク

相互RSS募集中
何かあればこちらまで sencha.freak69■gmail.com
煎茶

ブログのコメント欄は閉鎖しました。コメントははてなブックマークかツイッター、もしくはメールで直接管理人までお願いします。

忍者AdMax


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。