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『ミネルヴァと智慧の樹 始源』(浅生楽)

[ 2010/11/22 ]

文学ファンタジーラノベ。
ファンタジー文学ではなく、文学ファンタジー。

どうやらシリーズ物らしいので、これから先、どのように話が転がっていくのかなんとも言いようがないのだけれども、1巻読んだ限りではドイツ文学の金字塔『ファウスト』を下敷きにして、時空改変をしながら現代日本の青年と不思議な少女が成長していく物語、のようだ。
ラノベで文学、というと『文学少女』シリーズというのがあるが、あれは様々な作家、作品を取り上げているけれども、これは『ファウスト』のみになりそうだ。

ヨーロッパ史、哲学、心理学、錬金術、落語、萌えなどに対するフェチズムが集約された知的エンターテインメントであり、難解(というよりも単純に説明下手)ではあるがオリジナリティに富んだ論理構成、豊富な暗喩が光る作品。
これを読みたがる人って『ファウスト』を読んだことがある人か、絵が気に入った人くらいだろうが、個人的に『ファウスト』が非常に好きなので、情報を仕入れてすぐに買った。
オタクネタ(マーケットに配慮して無理くりってのが見え見えだが…)に限らず、人文科学ネタ満載なので、ネタを知っていると笑えたり、知的興奮が増進したりする、はずなのだが、なぜだろう、笑えないし、知的興奮が増したりもしない。

オタクネタの8割方はわかるし、人文ネタもほぼわかるのだが、それをひとつの作品内でやってもうまいこと噛み合っていないような気がする。
まあ、『文学少女』シリーズもそういう印象があったにもかかわらず、人気シリーズになっていて今度映画化もするらしいから、私の印象が世間とずれているだけなのかもしれないけど、やはり「ラノベ」という形式の中で文学をやるのはなんとなしに違和感がある。
そういえば18禁ゲームで、エロゲレビュアーの中では評価の高い『Forest』という作品があって、それは『不思議の国のアリス』や『ナルニア国物語』『指輪物語』『くまのプーさん』といったイギリス児童文学の傑作群を引用した現代ファンタジーなのだが、あれも個人的にはいまいちだった。
古典文学の現実との距離感と、ラノベ、ゲームの現実との距離感が私の中では違うのだろうな、ということしか考えられない。

しかし、ラノベはここのところ大当たりにあたっていない。
『イリヤの空 UFOの夏』を読んだのはもう6年くらい前だが、あれを超える作品が出てこない。
ラノベは物語の最前線だと思うけれども、同じように最前線で戦っているエロゲのほうが商業的な縛りがシビアでない分、駄作も多いが、凄まじい物があふれているような気がする。
出版社の編集者にはもはやまともな目利きがいなくなったのだろうか。

ま、なんにせよ、『ファウスト』ラストで味わったあの恍惚とも言うべき至高体験があるので、この作品がもし続刊するのであれば、追いかけようとは思う。
「時よ止まれ、おまえは美しい」というとき、そこにどんな思いが込められているのか、そこにどんな特異性があるのか、そこにどんな理解があるのか、その理解にどんな価値があるのか。
ゲーテが描いた想いを現代の作家がどのような解釈で提示するのか、興味があるから。
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