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『エルフェンリート』(岡本倫)

[ 2007/04/17 ]

ヤングジャンプに連載していたマンガ作品でアニメ化もされているが、カルト的な人気で、一般的な人気作品ではない。
ところが、海外のオタクたちのあいだでは(もちろんそれだって数は少ないが)熱狂的に支持されている、という話を聞いて読んでみた。

『最終兵器彼女』と『らぶひな』をミックスしたような印象の作品で、グロテスクと「萌え」が奇妙に混在しているセカイ系作品だった。
メインのアイデアは小松左京『継ぐのは誰か?』や藤子Fの『流血鬼』直系、という気もするけれど、センチメンタリズムがふんだんに散りばめられていて、泣かせる演出はけっこうよかった。
あざとさが目に付かない、といえば嘘になるけど。
最後まで絵が稚拙に感じたのは瑕といえば瑕だが、構成が抜群によくて、話にぐいぐいと引き込まれた。

スプラッタがダメな人には向かないだろうが、メインキャラクター達が次々と身体を切り刻まれる展開には様々な情動を喚起させる効果があるのは事実だ。
それが『殺し屋イチ』に見られたような変態性ではなく、萌え的な記号化の中の手法として用いられた点が興味深かった。
まあ、それだって成年コミックの深部にいけばいろいろと転がっているのだろうけど、ある程度読者が絞られているとはいえ、一般誌でやったのにはそれなりの意味はあるだろう。
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