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メルヴィル「白鯨」

[ 2006/08/12 ]
白鯨 上 (岩波文庫)

Led Zeppelinの曲「Moby Dick」の元ネタであり、スターバックスコーヒーの元ネタである人物、スターバックの登場する小説であり、西洋の近代小説で初めて日本に触れた小説であり、世界初のBL小説であり(男性しか登場しないし、物語序盤、なまめかしい男同士のベッドシーンもある)、「世界十大小説」のひとつ。

今回は2004年に出た岩波文庫版を読んだ。
訳は平易で読みやすく、上中下で1300ページ以上というボリュームもさほど苦にならなかった。
訳者に文句があるとすれば、最初の登場人物紹介で、キャラクターの誰それがこういう死に方をする、という説明までするのは勘弁してほしいということくらい。

ストーリー自体は単純明快で、伝説的な鯨モービィ・ディックに片足を奪われたエイハブ船長が、部下を巻き込んで復讐に身を焦がして航海を続けるだけなのだが、頻繁に挿入される鯨に関する膨大な量の雑学知識に圧倒される。
鯨という言葉の語源だとか、鯨の種類だとか、鯨の生態だとか、捕鯨の歴史だとか、そういうので全体の5割は尺をとっているのだが、もう少しコンパクトにしてほしかった。
その雑学自体も19世紀中頃のものであるから、現在では通用しないものもあるわけだし。

しかし、そのようないらぬ雑学に彩られつつも、本書はやはり傑作であった。
何よりも熱い。
鯨とは、おそらく人間にとって最後に残った自然の驚異の具現者だったのではないだろうか。
現代でいえばゴジラやガメラのごとき怪物と人間との戦いをリアリズムの近代文学で読めるのは本書だけである。
その怪物との戦いに挑む男達の意気込み、恐怖、歓喜、勇気、絶望、狂気、友情が熱い筆致で執拗に描かれている。
さらに聖書的な寓意もさることながら、世界中の宗教、神話、古典からの膨大な引き出し、優れた直喩の豊穣さには目も眩むばかり。

ラストの緊迫感とその後の余韻は何物にも代えがたい手触りを残してくれた。
長かった。
でも、読んでよかった。
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[ 2006/08/12 ] 古典・純文学 | TB(0) | CM(-)
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