氷室冴子「なんて素敵にジャパネスク」 : 異常な日々の異常な雑記 QLOOKアクセス解析 アクセスランキング

ロックとオタクと思想と政経と社会について思いつきを垂れ流すブログ
お気に入りサイトの最新記事

スポンサーサイト

[ --/--/-- ]
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


↓よければアクセス&モチベーションアップ&話題の拡散に繋がるクリックを↓
ブログランキング・にほんブログ村へ このエントリーをはてなブックマークに追加follow us in feedly

全記事一覧    TOPページ

[ --/--/-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

氷室冴子「なんて素敵にジャパネスク」

[ 2006/06/01 ]
なんて素敵にジャパネスク ―新装版― なんて素敵にジャパネスク シリーズ(1) (なんて素敵にジャパネスク シリーズ) (コバルト文庫)

全8巻プラス「アンコール」2巻。
平安時代を現代調にアレンジした宮廷絵巻。

少女小説というジャンルは今まで「マリア様がみてる」くらいしか読んだことがなくて、それも男性側にも男性的な見方で受容されているから、という理由で手をつけたものだった。
調べてみたところ、「ジャパネスク」はシリーズ累計で720万部も売れているとのことで、今まで視野に入ってこなかったのが個人的には痛い。
刊行時期から考えて、男の子にとっての「銀河英雄伝説」くらいメジャーな存在かもしれない。



そんなこんなで随分と初心(うぶ)な心持ちで接した。
時代考証的なことはよくわからないが、構成、キャラ設定、演出、視点が抜群にすぐれている。

2巻の吉野君のエピソードは実に泣かせるものがある。
郷愁と運命に翻弄されながらも、今を生きようとする瑠璃姫と、生きる術を定めてしまったかの君の対比がいい。

人妻編以降は本格ミステリーも裸足で逃げ出すほどに周到に配置された伏線とめまぐるしい展開が見事。
ギャグ調で幕をあけ、早い時期にテンションを盛り上げながら、そのテンションを維持しつつラストまで筋を運んでいく手腕に脱帽。

「アンコール」はキャラクター小説の見本市で、脇を固める人々に対する愛情がしみじみ伝わってくる佳作。
いささか類型的に過ぎるかな、というきらいもないではないが、刊行時期を考えれば、仕方ないのかもしれない。
高彬と守弥のエピソード、特に守弥の性格は笑いを誘わずにいられなかった。


「アンコール」の大半をのぞき、瑠璃姫の一人称視点の作品であるが、きわめて80年代女性的。
男勝りでもなく、男の代弁者でもなく、純粋に女性としての存在感で物語をひっぱっている。
この先、こういう視点を持った少女が物語に登場し、支持を受けることがありうるのかわからないが、懐かしさも手伝って、とても鮮烈な印象を受けた。

脇を固める人達の人の良すぎる点はひっかからないでもないが、この種の「合意のできている人間関係」はライトノベルに特有のものだからなあ。
個人的には瑠璃姫、吉野君、守弥、煌姫らのキャラクターがぐっときた。


男性的な視点で行くと、歴史小説とは主に幕末と戦国時代に特化されがちなのだけれど、「陰陽師」がそうであるように、女性は雅な平安時代に、より興味を抱くものなのだろうか。
登場人物はもちろん、小道具のひとつひとつにも愛着が感じられる小説だった。

最近、ライトノベルの評論本は数多出揃っているけれど、少女小説を紹介しているものはあまり見たことがない。
マップもガイドもない中を渉猟するのは大変だけれど、もっとこの分野にも目を向けなければならないな、と感じた。
関連記事


↓よければアクセス&モチベーションアップ&話題の拡散に繋がるクリックを↓
ブログランキング・にほんブログ村へ このエントリーをはてなブックマークに追加follow us in feedly

全記事一覧    TOPページ

[ 2006/06/01 ] SF・ライトノベル | TB(0) | CM(-)
忍者AdMax

トラックバック:
告知

他アカウント等
・昔書いた小説
・Twitterアカウント
・はてなブックマーク

相互RSS募集中
何かあればこちらまで sencha.freak69■gmail.com
煎茶

ブログのコメント欄は閉鎖しました。コメントははてなブックマークかツイッター、もしくはメールで直接管理人までお願いします。

忍者AdMax


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。