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『「世界征服」は可能か』(岡田斗司夫)

[ 2011/07/19 ]

マンガやアニメ、特撮に登場する「悪の組織」が目指す「世界征服」の内実とはどのようなものか、といった疑問を足がかりに、思想上、現実上の課題としての「世界征服学」を説いた本。

前提にまずつまづいてしまった。
世界征服というテーマはもはやフィクションの中ですらリアリティを失ってしまった今だからこそ、リアルなシミュレーションをしてみましょう、ということなのだけれども、たしかに仮面ライダー見ていたってショッカーのような組織は出てこなくなったし、ジャンプマンガでも世界征服を狙う組織って出てこない。
「悪の組織」のリアリティを描くことが難しくなった、ということなんだけれども、それはどちらかというと中学生以下の子供向けのフィクションに特化したことで、実のところ、現在でもフィクションの世界では「世界征服」を狙う悪の組織は健在だと思う。
『ハチワンダイバー』の鬼将会とか『コードギアス』におけるルルーシュ即位後のブリタニア帝国とか、『20世紀少年』のともだちとか、『シュタインズ・ゲート』のセルンだとか、ちらほら存在する。
ファンタジーまで裾野を広げれば、わりと今でも世界征服を狙っている魔王とかそこかしこにいる。
もちろん、その設立動機や描き方はかつての「悪の組織」のありようとは異なり、より複雑化している。
それでもストーリー上の大きな要素として、世界征服、というテーマは存在しうる。

また、かつては個人と世界ということを考えた場合、世界を征服する、圧倒的な権力を握る、ということくらいしかサブカルフィクションで描くことは難しかった。
現在は違う。
ゼーレや学園都市、世界政府、フラクタルシステムなど、すでに世界を征服してしまった組織なりシステムなりに抗う、という構図で作られる物語が増えている。
『魔法少女まどか☆マギカ』や『ファイナルファンタジー10』、『天元突破グレンラガン』なども世界の構造自体がラスボスとして設定されている。
いわゆるセカイ系という奴だし、陰謀論に通じる世界観でもある。
こういうセカイ系的な設定に需要がある、というのは社会がすでに一見、安定した状態で運営されていて、人々に最低限の生存権は確保されている、という状況にあるからだろう。
そこら辺の考察も含めて、マクロな世界との関わり方に以前よりも多様性が出てきた、くらいの言い方はしてもよかったかもしれない。


という不満がまずはあったものの、この本でも岡田斗司夫節全開の明快かつエンターテインメントに富んだ理屈がいろいろ出てきて面白く読めた。
結論部分で語られた、現実世界で、現在の文明レベルで世界征服を行うことのメリット・デメリットが語られる下りや、階層社会と階級社会の違いはかなり腑に落ちた。

この世のあらゆるものの価値が金銭に代替可能になった結果、労働者階級でも多少無理をすれば上流階級が享受している文化や料理なんかを手に入れることができる。
貧富の差は階層でしかなく、階級ではない。
前近代社会では、あるいは大衆化社会以前においては上流階級でなければ富をどんなに貯めこんでも享受できなかった文化というものがあったけれども、現在はそれがなくなった。
金さえ出せば誰でも何でも享受できる世の中になった。
そういう文明段階の現在においては特定集団による世界の利益独占(というよりも「資格の独占」か)を図るよりも、自由経済にして、金さえ出せば誰でもその「娯楽を得る資格」がある、という世の中にしたほうが結果的に世の中がうまく回る、という方向に動いている。
故に、金正日的な世界征服をしたところでつまらない世の中にしかならないし、つまらない世の中から得られる娯楽もつまらないものにしかならないだろう、と。

たしかにそうだな、と思うし、そういう思想に従って今の世の中は動いている。
このような見方で世界征服の内実を説いた本はなかったので興味深かった。
ただ、これは現状分析であって、これから先の世界のあり方、これからの世界征服のあり方まではそれほど深く突っ込んだ話が出てこなかったのは残念(一応、触れてはいたけど薄い内容だった)。
世界征服のあり方は普遍的なものではなく、これから先の世界のあり方によって変化していく、ということなんだけど、まあ本のテーマとは外れてしまうよな。
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